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移動範囲 ​

コマを持ち上げると、そのコマが動ける範囲が卓に浮かびます。距離はキャラクターシートから読み、壁や他のコマを避けた実際の道のりで数えます。

「あと何マス届くか」を目で数える手間がなくなります。役に立つのは、ダンジョンのように壁が入り組んだ卓です。

まずシートに「移動」を書く ​

範囲はシートの項目から読みます。既定では移動 / 移動力 / Speed / 速度の順に探し、最初に見つかった項目の数値を使います。どれも無いコマには範囲を出しません。

新しく作ったキャラクターと、最初のルームに並ぶサンプルのコマには、はじめから「移動」が入っています。斥候は8マス。鎧を着た騎士は4マス、ゴーレムは3マスと、コマごとに違う値を入れてあります。

探す項目名は変えられます。使っているシステムが「機動力」と呼ぶなら、テーブル設定の参照する項目をそれに書き替えてください。カンマで区切って複数書けます。

同じ名前の項目が2つあると読めません

シートの項目は名前で引くので、「移動」が2か所にあると、どちらを指すか決められず範囲が出ません。自分で項目を足すときは、既にある名前と重ならないようにしてください。

マスの単位が違えば換算する ​

シートが「30フィート」で、卓が1マス5フィートなら6マス。この換算は部屋設定の移動で決めます。

  • マスの単位 — マス / メートル / フィートから選びます
  • 1マスの距離 — 卓の1マスが、シートの何メートル・何フィート・何マスにあたるか。0にすると割りません

シート側の単位は、項目の単位欄に書いたものを読みます。フィートで書かれたシートをメートルの卓に持ち込めば、メートルに直してから数えます。逆も同じです。

単位がマスの卓でも、シートの数を1マスの距離で割ります。シートの1マスと卓の1マスの大きさが違うシステムのためのもので、0.5にするとシートの3マスが卓の6マスになります。

メートルやフィートの卓に「マス」で書かれたシートを持ち込んだときだけは、その数をそのままマス数にします。マスを長さに直す手がかりがないからです。

斜めの一歩をいくつと数えるか ​

角を斜めに横切る一歩の値段は、システムによって違います。四角マスの部屋設定の斜め移動で4つから選びます。

  • 許可しない(縦横のみ) — 角は横切れません。範囲はひし形に広がります
  • 1マスとして数える — 縦横の一歩と同じ値段。範囲は四角く広がります
  • 1マス・2マスを交互に数える — 1回目の斜めは1マス、2回目は2マス、3回目はまた1マス。D&D 3.5eやパスファインダー1eの数え方です
  • 常に2マスとして数える — 斜めは必ず2マスぶん

交互に数える卓では、同じマス目に届くかどうかが通り道によって変わります。移動範囲は一番安く着ける道で塗り、コマを運んだときの消費も同じ数え方で計算します。

この設定はヘクスのテーブルには出ません。六角形に角はなく、六方向のどれも等しく一歩だからです。

通れない場所 ​

壁として立っている地形は通れません。閉じた扉も壁です。開いている扉は通れます。

他のコマが立っているマスをどう扱うかは、他のコマの前を通るで決めます。

GMが塗る立入禁止 ​

地形を置くほどでもない場所を通れなくしたいときは、マップエディターの機能ツールで移動コストを選び、通りにくさを通れないにして塗ります。塗ったマスは移動範囲の計算で壁と同じ扱いになります。

塗ったマスは卓に薄い赤で出ます。参加者全員に見えます。 コマが思ったところへ行かない理由が、卓を見れば分かるようにするためです。

渡るのに余分にかかる地面 ​

通れなくするほどではないけれど歩きにくい、という地面も同じ筆で塗ります。茂み・瓦礫・浅瀬・氷のたぐいです。通りにくさを +1マス〜+9マスから選んでください。

+1なら、そのマスに入るのに2マスぶん使います。D&Dの移動困難地形がこれです。深い沼を+2、流砂を+3と塗り分けられます。重なったところは高いほうが効きます。足し算にはなりません。塗り重ねるたびに値段が上がっていくと、卓の上で数えられなくなるからです。

斜めを2マスと数える卓では、追加コスト1のマスを斜めに横切ると4マスぶんになります。ZOCの余分なコストと重なれば、そちらも足されます。

塗ったマスには卓の上で色が乗り、値が高いほど濃く出ます。GMだけに見せる設定はありません。隠したところで、踏み込んだコマが半分しか進めないので、場所はどのみち知れます。

ヘクスの卓でも同じです。六角形に角はないので、追加コストがそのまま歩数に乗ります。

歩く以外で動く ​

コマを右クリックして移動の仕方を選ぶと、そのコマが歩いているのか、登っているのか、泳いでいるのか、這っているのか、飛んでいるのかを決められます。移動のすぐ下にあり、移動範囲の出ないコマには出ません。選んだものはコマが持ち続けます。空に上がった竜は、降ろすまで空にいます。

登る・泳ぐ・這うの3つは、どのマスも1マスぶん余計にかかります。移動力6のコマは3マスしか進みません。1フィート進むのに1フィート余計に要る、という数え方をそのまま入れたものです。

飛ぶを選ぶと、2つのことが変わります。地面の追加コストを払いません。 足が浸かっていないので、沼も浅瀬も普通の床と同じです。それと、跳び越えと同じものを越えます。 壁の上を通って向こう側へ降りられますが、登れない地形だけは越えられません。

大きいコマを狭い隙間に押し込む ​

3マス幅のコマは、3マスぶんの空きがないと立てません。幅2マスの通路はそのコマには閉じています。部屋設定の移動で大きなコマを、通れない隙間に押し込めるようにするを入れると、ひと回り小さいコマとして入れるようになり、押し込んで入ったマスは1マスぶん余計にかかります。

既定では切ってあります。隙間が足りなければ通れない、というのがこれまでの動きだからです。

道は半分で進める ​

マップエディターの移動コストで道を選んで塗ったマスは、1マスを0.5消費で渡れます。移動力3のコマは道沿いに6マス進みます。

道は下に塗ってあるものより優先されます。沼を貫く街道は街道です。

他のコマの前を通る ​

他のコマが立っているマスに入れるかどうかは、そのコマが自分と同じパーティかどうかで分けられます。部屋設定の移動に、3つの相手それぞれの欄があります。

相手何のことか
同じパーティのコマ自分と同じパーティ、または同盟を結んだパーティのコマ
別のパーティのコマ同盟していない別のパーティのコマ
未所属のコマどのパーティにも入っていないコマ

どれにも4つの扱いがあります。

選択肢動き
通れないそのマスには入れません
通れるが止まれない通り抜けられますが、移動の終点にはできません
割高で通れて、止まれない上と同じで、通り抜けに通り抜けの追加コストがかかります
通れて止まれる何も起きません

D&D 5eなら、同じパーティを割高で通れて、止まれない、別のパーティを通れないにします。味方の脇をすり抜けて奥まで届き、敵の前では足が止まる、という動きになります。

大きいコマは占めるマスすべてが対象です。3マス幅のゴーレムの横はすり抜けられません。

触るまではこれまでどおりです。 3つとも、同じ画面にある同じマスに複数のコマを置けるに従います。入っていれば「通れて止まれる」、切ってあれば「通れない」です。

見えていないコマは数えません。暗闇の中のコマのぶんだけ範囲がへこめば、そこに何かいると分かってしまいます。

ZOC — 敵が抑えている地面 ​

敵に隣接したマスを通ろうとすると足が止まる、というルールを卓に入れられます。ウォーゲームのゾーン・オブ・コントロールや、ソード・ワールド2.5上級戦闘の移動妨害にあたるものです。

部屋設定のZOCで効果を選びます。

選択肢動き
なし何も起きません(既定)
足止めZOCのマスに入ったら、そこで移動が終わります
進入不可ZOCのマスには入れません
移動コスト増ZOCのマスに入るのに、余分に移動力を使います

ZOCの範囲で何マス先まで届くかを、移動コストの増加で余分にかかるマス数を決めます。リーチの長い武器や大型の敵を表したいなら範囲を2にしてください。

敵かどうかはNPCかどうかで分けます。プレイヤーのコマを動かすならモンスターが、モンスターを動かすならプレイヤーのコマがZOCを張ります。パーティ設定は見ません。所属を持たないコマが多いからです。通り抜けのほうはパーティで分けるので、両方を使う卓では決めごとが2通りあることになります。

見えていない敵はZOCを張りません。暗闇の中の敵に範囲がへこめば、そこに何かいると分かってしまいます。

近接状態 — 隣り合った全員をひとつと数える ​

敵と味方が隣り合ったところを、1対1の関係ではなく、ひとつの塊として扱うシステムがあります。近接状態を入れると、隣り合ったコマは敵味方の区別なくひとつにまとまります。すでに近接状態にあるコマの隣に立てば、そこへ加わります。離れた2つの近接状態の間に1体入れば、2つはつながってひとつになります。

まとまりが解けるのは、そこに敵がいなくなったときです。味方だけが集まっても近接状態にはなりません。

近接状態にいるコマは、そこにいる全員から地面を抑えられます。隣にいるのが味方でも同じです。抑えられた地面が何をするかは、上の表のとおりです。足止めや進入不可と組み合わせると、近接状態の中では一歩も動けないことがあります。抜けにくさを移動力で表したいなら移動コスト増を選んでください。

近接状態から出る一歩 ​

出るときに何が起きるかは、離脱で選びます。

選択肢動き
陣営の重さの差で決める相手陣営のほうが重ければ、その差ぶんだけ余分にかかる(既定)
一定のコストがかかる誰が出ても離脱コストのぶんだけかかる
離脱できない近接状態から出られない。中を動くことはできる
自由に離脱できる何もかからない

陣営の重さの差で決めるは、自分の側が相手より重ければ何もかからない、という数え方です。押し通って出られます。釣り合っていれば1マスぶん、相手のほうが2重ければ3マスぶんかかります。

重さは既定ではコマの大きさで数えます。3マス幅の敵は3として数えるので、それだけ抜けにくくなります。頭数だけで数えたい卓はコマの大きさを切ってください。1体を1として数えます。

出たあとにまた敵と隣り合えば、そこでまた近接状態になります。1回の移動でひとつを抜けて別の近接状態へ入れば、そのたびに離脱のぶんがかかります。

出したままにする ​

既定では、範囲は持ち上げている間だけ見えます。動かす前に見比べたいときは、テーブル設定で出したままにできます。

  • 選んだコマの移動範囲を出したままにする
  • ZOCの常時表示 — 選んだコマに対するZOCを出したままにする

どちらも選んでいるコマが基準です。コマを選ぶと出て、選択を外すと消えます。持ち上げている間は、手に持っているコマのほうが優先されます。

範囲は同期しません。出るのは自分の画面だけです。他の参加者の画面には何も出ませんし、見えていない敵の情報も漏れません。

動けない状態のコマ ​

状態異常のうち、シートの「移動」を0にするものが付いていると、移動範囲は出ません。最初から入っているものでは麻痺・睡眠・石化がこれにあたります。外せば元どおり出ます。

範囲が出ないコマは、これまでどおり掴んでどこへでも置けます。止めているのは範囲の表示であって、コマそのものではありません。

卓の見え方を変えるだけ ​

移動範囲は目安の表示です。コマがそこまでしか動けなくなるわけではなく、範囲の外へドラッグすることも、ZOCを無視して通り抜けることもできます。どう扱うかは卓の取り決めしだいです。

道すじを決めてから歩かせる ​

コマを右クリック(長押し)して移動を選ぶと、持ち上げる代わりに移動の計画が開きます。コマはその場に立ったまま、ポインタの位置までいちばん安い道すじが線で伸びていきます。Shiftを押しながら掴むのでも同じものが開きます。

したいことマウス指
そこまで歩かせるクリックタップ
途中の曲がり角を決めるShift + クリック、または右クリック長押し
決めた曲がり角を消す同じ場所をもう一度同じ場所をもう一度
やめるEscコマ自身をタップ

曲がり角は、遠回りを自分で選ぶためのものです。いちばん安い道すじは壁の右を回るけれど左から行きたい、というときに、左側のマスでいったん決めてから続きを引きます。決めたぶんは濃い色に変わり、残りの移動力で行ける範囲が引き直されます。置いた場所をもう一度押せば、いちばん最後に置いた曲がり角だけが取り消されます。

歩くのは1マスずつです。ZOCも立入禁止も移動範囲と同じ条件で数えるので、線が引けたなら必ずそこまで歩けます。移動力を使い切ると、それ以上は線が伸びません。

止まれないマスは曲がり角にもできません。味方の上では線を区切れないので、その向こうまで引いてから決めます。

計画のあいだ、卓上の右クリックは曲がり角を置く操作になります。コンテキストメニューは開きません。移動力の項目がないコマには、この計画そのものが出ません。組み立てている間は、画面の下に操作の説明が出ます。

高いところへ跳ぶ ​

壁や岩の上へは道すじが伸びません。歩いて登れる高さではないからです。線を引いているあいだにスペースを押すと跳び越えに変わり、登れない地形(地形の「登れない」)を除いて、高さに関わらず行き先に選べるようになります。範囲の色が紫に変わるのが目印で、もう一度押すと歩きに戻ります。

跳ぶと決めた道すじでは、コマが手前のマスから跳んで着地します。着地したコマは地形の上に立ちます。降りるほうは切り替えずに引けます。段差の下のマスは歩きのままでも行き先に選べて、コマはそこへ跳び降ります。

跳べる距離は、既定では移動力いっぱいです。移動力6のコマは6マスの谷を一息に跳び越えます。部屋設定の移動にある跳躍の距離にマス数を入れると、一度の跳躍がそこまでに縮みます。0のままなら今までどおりです。

切り替えは、線を引いているあいだ画面の下に出る帯からも選べます。歩くと跳ぶが並んでいて、いま効いているほうに色が付きます。指で操作するときはこちらを使ってください。

厳密な移動 ​

部屋設定の移動で厳密な移動を入れると、コマを掴んだだけで上の計画が開きます。掴んで運んで置く、という動かし方はなくなり、線を引いてから歩かせる1通りになります。

線はいつも最短経路なので、手が揺れても遠回りとは数えません。壁と立入禁止のマスは越えられず、移動力の届かない先へは線が伸びません。行き先はいつも線の終点です。

移動力の項目がないコマは対象外です。これまでどおり掴んでどこへでも置けます。GMが敵をまとめて配置するようなときは、この設定を切るか、移動力のないコマを使ってください。

組み立てている様子は部屋に見えます ​

厳密な移動のあいだ、誰がどのコマをどう動かそうとしているかは、部屋の全員の画面に出ます。卓が待っている操作だからです。他の人の移動範囲は破線、道すじは自分のものより細い線で描かれるので、自分の分と取り違えません。

送っているのはコマと道すじだけで、移動範囲そのものは送りません。移動範囲は見えている敵によって形が変わるので、そのまま配ると、範囲のへこみから見えていない敵の位置が伝わってしまいます。各画面が、自分に見えているものだけで引き直します。

移動を終えるかやめると、全員の画面から消えます。